【簡単】「素人が1億稼いだ」体験談が多い理由【詐欺?】

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僕は長期投資を勧めていますが、障害の一つが「短期で儲けた」という体験談です。長期投資では成果が出るまでに時間がかかるため、「このままの方法でいいのか」と不安になります。そんなときに「短期で儲けた」という話を聞くと揺らぎやすいため、あふれる成功体験とは適切な距離を持つ必要があります。

書籍やネットなど、なぜこんなに多くの体験談が語られるのでしょうか。

体験談が語られるときは、必ず目的があります。何を言っているかを理解する前に、この人は何を目的にしてるのかを考える。この認識を最初に持つことが重要です。

人の役に立ちたい(おせっかい)・社会を変えたい

他の人にもいい体験をしてほしいという利他心やおせっかい、または社会全体を良くしたい・変えたいという気持ちで、自分の成功体験が語られるパターンです。

この目的は純粋に素晴らしいです。発信そのものの利益なんて超越した真の大金持ちによる著書も、この目的で書かれていることが多いと思います。真に人のためにと思って語られている場合は、自分をなるべく客観的に見ようとして、都合の悪い部分も隠さずに書く著者も多くて、非常に参考になります。

ただし、あまりにも目的の方が強すぎて、実際の体験を美化しすぎてしまうという場合もあります。

その発展的な、亜種として、「師匠」や「アップライン」や「教祖」の教えを広げるために、自分の体験談を語る人もいます。本人は、人のためと思ってやっていますが、「師匠」は自身の利益のために彼らを使っているだけ、というパターンです。本人には悪気がなくても、「師匠」の意志による強力なバイアスがかかったストーリーになっていることがあります。

間に合ってます

成功した自分を知ってほしい!ほめて!

純粋に「こんなに成功した自分は偉いんだ」という承認欲求や自己顕示欲を満たすために、自分の武勇伝を語ります。簡単に言えば、自慢話です。

ただ、実害は少ないです。少し読めば、自慢話だとわかりますし、嫌なら読まなければいいです。自慢話は、人に気持ちよく読んでもらおうとして書かれていないので、回避は容易です。

鼻につくけど回避可能

自慢話では、自分に都合の悪いことが隠されることも当然あります。大きな試練を自分の才覚によって乗り越えて成功したという、きれいなストーリーの邪魔になるような要素は排除されます。人の力を借りたとか、偶然ラッキーが起きたみたいなことは、書いても格好良くないですから。

アクセスや本の販売で稼ぎたい!

ビジネスです。体験談自体を商品とすることで、収益を上げるために語られることもあります。一般人が投資の成功体験談を書籍として販売したりというのも、これにあたります(もちろん自己顕示欲もあるでしょう)。

投資について、ブログで記事にしたり(ぼくです)、動画を公開したりというのも同じです。体験談を読んだり・見たりしてもらうことによる収益を得ようとするものです。

真実をそのまま伝えると言うよりは、なるべく面白く、多くの人に共感してもらえるような体験談にしたい、というバイアスがかかりやすいです。

面白かったら嘘でもいっか

ただ、これは体験談自体の価値で勝負をしているので、競争が働きます。つまらない本は売れないですし、ブログも読まれないし動画も再生されません。あまりにも嘘くさいものも敬遠されるでしょうが、もしかしたら、嘘っぽくてもとにかく面白ければ、エンターテインメントの提供といえます。

信じ込ませて別の商品を売りつけたい!

別の商品へ誘導して利益を得るために体験談が利用されることがあります。商材販売や口座開設のアフィリエイト収入も含まれます。もちろん、実態のないものに出資を募るような投資詐欺そのものも、体験談が入口になることがあります。

ネットでの発信における「権威性」

特にネットビジネスにおいては、誰でも情報発信が可能であり、差別化するためには「権威性」が非常に重要です。「実績」「結果」があることで、影響力(PV, 再生数, フォロワー)を高めるということです。SEO的にもGoogle の公式ガイドラインでも「権威性」の重要さが示されています。

検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド - Search Console ヘルプ
このガイドの対象読者 このガイドは、オンライン コンテンツを所有するか管理していて、Google 検索を通じて収益化や宣伝を行いたい方を対象とし

そして、手っ取り早く権威性を作るためには、実績の捏造つまり体験談の利用が非常に有効です。また、「普通の主婦が」「10万円から」「しがないサラリーマンが」みたいな、ハードルを下げることで広い層に訴求することができます。

この種の体験談は、極めて有害です。体験談自体を伝えたいのではなくて、そこを入り口にして別の商品への誘導をはかろうとします。なので、体験談の真偽などはどうでもよく、いかに誘導先を魅力的に見せて、自然に導いていくのかということしか考えられていません。

権威性が宗教性をおびる

さらには、特定の商品に誘導するだけではなく、自分に依存する信者を作ることにも、体験談は非常に有効に使われます。新興宗教の教祖様が、若かりし日の教義に至るまでの美しい伝説を持つのと同じです。

ほんの些細な体験談から

教祖自身の大きな自伝だけではなくて、布教では、「〇〇して長年の病気が良くなった」みたいな雑談から始まることも多いです。

かなり脱線しましたが、この目的を見抜くのは非常に重要です。最初に上げた「人の役に立ちたい」というものと紙一重だというところも注意が必要です。

今度は、どう注意すべきなのか、体験談に対してはどのような態度を取るべきなのかを考えたいと思います。

コメント

  1. […] 多くの成功体験談がある理由を先の記事で紹介しました。こんどは、これをどう注意して読んでいくのかを考えたいと思います。 […]

  2. […] […]

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