米国株が下落。GEを買い増し

この一週間、米国株が下がっています。一時的なことです。短期の値動きなんて、噂だとか「投資家心理」だとかいう説明にすらならないようなことを、金融システムという増幅装置を通した、きまぐれな波のような需給で決まるものです。気にしてはいけません。

とはいえ、僕は毎日株価は確認しています。そして一喜一憂しています。「気にしてはいけません」とわかっていても10年以上続けています。続けようと思っているわけではなくて、見てしまうのです。しかし、狼狽売りはしませんし、焦って利益確定もしません。ただただ、上がれば喜び、下がれば落ち込む(怒る)だけです。これは合理的な説明は何もありません。

短期の値動きが全くしょうもないことで起こるということは、いまでいえば、菅次期首相の言動であったりとか、コロナもあるでしょう。あとから振り返れば、なんでこんなことで一喜一憂しているのか、と思うようなことです。

福島第一原発事故と東京電力株

僕にとって印象的なのは、福島第一原発事故の真っ只中、ヘリコプターからの放水がうまくいったとか、やっぱりうまくいかないとか、そんなことで株価が上下していたことです。

経験したことのないような大地震の後、それまで机上の危険性だった原発事故が起きたというショック。そのときの危機感はたしかに、「日本がこのまま終わるんじゃないか」「せめて西日本に避難したほうがいい」と、本気で思っていた人が多かった時期なので無理はありません。でも、いまから冷静に見れば、あの程度の水量が多少届いたところで大した意味がないことくらい、特別に原発の専門知識があれ以来増えたわけでもない私でもわかります。

私は事故前から東京電力の株式を買っていて、事故直後から買い増しを続けていた私の精神状態も普通ではなかったと思います。だいたい、株価は最大20分の1まで暴落しましたが、このナンピンで平均取得単価も非常に下げられて、むしろ数年で含み益も出るほどでした(最近はまた低調ですが)。

GE株への継続投資

話がそれましたが、米国株が下がっています。株価は毎日見ています。精神的にはあまりよくありません。ただ、購入する時機を測るにはわりと有用です。必須ではありません。そして、「購入する時機」であって「売却する時機」ではありません。短期の株価を見て売却するなんて、最初に書いたような狼狽売りか・焦った利益確定という愚策がほとんどです。そもそも、あまり売却を前提とした買い物はしていません。絶対売らない、というわけではないですが。

ということで、これまでも買い進めていたGEを成行で400株発注しました。今回の注文前で、2270株を保有しています。評価損益はまだマイナスですね。

GEの株価は下のとおりです。僕はチャートはだいたい最大の時間幅で見ます。

まあ、めちゃくちゃのボロボロです。米国株は基本的には右肩上がりで、コロナの暴落もほぼ回復しています。それに比べて、いまはむかし米国を代表する超巨大企業のGEは、まったくダメダメです。株価はピークの10分の1ですね。

GEをなぜ買っているか。それは、いつか復活すると思っているからです。上記の東電の例にもあるように、僕は復活に賭けるのが好きなんです。GEはめちゃくちゃのボロボロになりましたが、今後改革が進めば、完全に元通りのポジションとまでいかなくとも、今の株価以上の価値になると思っています。売られ過ぎでしょ。本当に企業の価値が10分の1になったんでしょうか。

参考にしているバフェットの手法では、投資対象にならないコングロマリットの例としてGEは挙げられていますが、コングロマリットから脱却し経営資源を「選択と集中」するというとるべき復活の道は明確、ともいえます。

株式投資を通じて、企業のウィークポイントがあるということは、むしろ伸びしろがある、少なくとも改革の方向性が明白である、というような考え方ができるようになりました。ここで大事なのはウィーク「ポイント」です。点ではなくて線であったり面であったり立体であったりすれば、ただの劣悪企業です。

「いま強い。しかし駄目なところがある」「その駄目なところが顕在化して苦境に立たされる」「改革して復活する」これが、この絶妙な感覚が投資の妙というようなことかもしれません。

投資の話は書きたいことが多いです。今回の話の関連で言えば、今度は「ギャップが富を生む」というテーマで話していきたいと思います

記事を書いている間に、GE400株が約定しました。6.02ドルです。

ありがとうございました。

コメント

  1. […] 今月は株が下がっていますが、短期の値動きはあまり気にしていません。現金が減っているのは、米国株を買ったからですね。 […]

  2. […] コロナショックの暴落時においても資産の売却はまったく行いませんでした。むしろ、積極的に買い増しを行いました。購入したのは、米国株がほとんどですね。高配当AT&Tと復活に賭けてるGEとかですね。日本株ではゆうちょ銀行も少しと、初めてのREITとして日本ロジも買いました。 […]

  3. […] 後者であっても、配当狙いやインデックス投資よりもずっとリスクが高いのは言うまでもありません。なので、今回は狙い通りであったとはいえ、やはり幸運だったと思います。一度幸運で成功してしまうと、失敗するまで続けてしまう、というのが常です。同じロジックでGEを買っているので、気を引き締めていきたいと思います。 […]

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