こんにちは🐷 最近うまく行っている銘柄ばかり記事にしていました。
これでは、あまりにも豪腕であるかのように誤解をされてしまいそうだったので、負けている銘柄も紹介したいと思います。負け額(含み損)の小さい順で、今回は武田薬品です。
武田薬品は日本最大・世界10位前後の製薬会社
武田薬品工業(4502)は、日本最大の製薬会社です。売上高は約3兆円で、続く大塚・アステラスの2倍から3倍近い規模があります。2019年にアイルランドのシャイアー社を買収したことで、世界10位以内に入りました。
株価はこんな感じです。シャイアーの買収発表で急落その後低迷しています。買収費用6兆円の負担も大きく、なかなか成果が出ていないという評価です。一方で、アリナミンなどの大衆薬事業は売却し、ウェバー社長のもとでグローバルメガファーマを目指しています。ディフェンシブ銘柄と呼ばれていたことは隔世の感ですね。

配当は高く、現在の利回りは5.1%で非常に高い水準です。

注目すべきは、配当性向です。2011年3月期から、2018年3月期を除き、100%を超えています。2020年3月期に至っては、脅威の600%超です。利益以上の配当を出しているということで、完全にタコ足配当ですね。
配当性向とかは関係なく、とにかく意地でも減配しないという感じです。
保有状況
保有状況はこんな感じです。例によっていつ買ったのか忘れましたが、チャートを見る限り2012年ころだと思われます。

購入時も安くなったときに買っているので、決して高値づかみではありません。なので、いまは少しマイナスですが、ほとんど同水準という認識です。ここらへんで反発すればよし、さらに下げれば買い増ししてもよし、という感じです。
無理やり維持されている高配当を、ここまで20万円以上受け取っているので、含み損はありますが、実質的には利益が出ています。
シャイアー買収発表前までは株価は6,000円を超えていたので、80%近い含み益も出ていたんですがね😅
今後の見通し
本当のグローバルメガファーマとして定着するか
コロナでも医薬品業界の重要性は強く認識されていますし、日本発のグローバルメガファーマとして応援したいです。リスクを取る姿勢は評価しています。
実際、早期退職を募るなど経営の最適化も急ピッチで進めています。M&Aの効果を業績に結びつけるための、いまは産みの苦しみの期間だと良いのですが。とにかくスピード重視で、財務が耐えられているここ数年が勝負ですね。
正直、製薬業界は、あまりにも専門性が高くて競争の展開を予想することは難しいです。新薬開発には非常に時間がかかり、研究開発費などの規模による間接的に推測しかなく、はっきりいって良くわかりません。
財務上の考察はこちらのnoteが非常にわかりやすいです。

もし減配となったときのショック
意地で維持されている配当ですが、もし減配した時は大暴落になるでしょう。通常の企業以上に減配インパクトが大きいリスク付き高配当銘柄です。
株主にとっては、株価が下がっても配当がもらえるから待とう、と希望をつなぐ唯一のよすがになっています。

業績の落ち込みや財務の悪化は一時的なものだから、減配する必要はない
という経営陣のメッセージだと理解されていますので、これが崩れた場合には一気に総悲観に傾いて株価は暴落、逆に欧米大手製薬に買収されるという展開まで見えてきます。
新薬開発にかかる時間をM&Aで買ったわけですが、今度は市場が評価を待ってくれている時間を配当で買っている状況です。
本当はシャイアー買収にあたって、「申し訳ないが一時的に減配して株主と苦労を分かち合い、配当負担を軽減した分、一刻も早く軌道に乗せる」という判断もあったと思います。むしろ、そのほうが正直な印象です。しかし、一度「意地の配当」姿勢をとってしまった以上、いまとなっては転換できません。
あまり意地経営がすぎると、粉飾とか隠蔽などへのインセンティブが働きやすいので、それも嫌ですね。徐々に落ち込むなら別の手が打てる場合でも、失敗が隠蔽されると、明るみに出た瞬間に最悪の事態に陥ります。
とりあえず、ぼくもいまのところは、配当に現れている自信にまかせて、売却も買い増しもせず、様子見です。200株しかないですし。
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